2005年06月05日

☆夏奈の物語☆〜麻雀荘開店記A

葵ちゃんに『お店をやろう!』と、誘われた日からオーナーを交えて会うまでにはそう長い時間はかからなかった。

私の気持ちも固まっていたし、葵がすでにオーナーに、大筋の事は話をしてくれていたから、3人での話し合いはわりとスムーズだった(^-^)


お金の面から、権利の件まで、葵とふたりで細部まで話し合っていて良かった!
オーナーとの難しい話も想像以上に早くに終わったし♪

話し合いを終えて私は少しホッとした。
いよいよ始まるんだな。そんな実感が湧いてきた!

 「麻雀のお勉強でもしようか?」
話し合いの後、オーナーの誘いもあって麻雀をすることになった。

 葵のお店に遊びにきたことはあったけど、麻雀を打った事はなかったし、私が麻雀を打ったことがあるのは同じレベルの友達のみ。後はゲームね(^_^;)

でも、当時のオーナーにほめてもらいたくって必死に麻雀をやってみせた。
『えっへん!私、役は大体わかりますから』ちょっと得意げに言ってみたりもした(笑)

でも、ふと見上げるとオーナーが不安げな表情を浮かべている…。

何?何で?

結局最後までほめてもらえず、もらえた言葉は期待とは正反対!
『そのうち覚えていくよ』だって(T_T)

 今考えればあたりまえだよね(;^_^A

でもね、当時の私は初心者すぎるあまり、麻雀とは百パーセント運のみだと思っていたし、当時本当に同時期におぼえた友達には負けたことがなかったの(^-^)

勘違いしても仕方ないよね…(笑)

後に麻雀にも実力というものが、あることを嫌というほど知ることになります…。

そんな様子を見たからかな?オーナーは私に1つ提案をした。
「雀荘で仕事をするのは初めてだよね?突然店を持つのは少し心配だね。麻雀荘の仕事に少しでも慣れるため、僕が経営するファンタジア閉店までの2週間。だった2週間しかないけれど、修業?においで!
残念ながらお給料は払えないけどね(;^_^A」

私はその言葉に甘えさせてもらうことにした。
その日から2週間、私は出来る限りというか、ほぼ毎日ファンタジアに通うことにした。

リニューアルオープンまでに、少しでも麻雀荘での最低限の仕事を頭にたたき込まないとな。自慢じゃないけど、物覚えはすごく悪いし、とってもとろい(笑)本当はもっと時間がほしかったのだけどそんな時間はないみたい…

それとともに、葵と2人で開店準備と話し合いも進めないと。

そして契約中のレースや撮影の仕事もある。

私の生活は一変してハードなものになった。

まだ都内にすんでいたから、今思えばファンタジアのある高坂までは遠いし、通うのもきつかったと思う。

げんに、寝不足からか、疲れからか、その両方からか、私はこの期間に、車を2回ぶつけた(;^_^A

素人にして麻雀を負けたことがない強運?を持った私は、かすり傷ひとつなかったけれど(笑)今でも車には当時の“勲章”がしっかりと残っています(笑)

そんなこんなで事故にまで遭っても、必死だし、楽しかったし、何も苦とはおもわなかった。

でも、ずっと通い続けるのはさすがに無理だな。
埼玉にかえろう。

こうしてもうひとつ私に、“引っ越しの準備”という仕事も増えることになったのでした…。


麻雀荘開店記(夏奈)Bへつづく…。
posted by 葵&夏奈 at 23:10| 埼玉 ☔| 麻雀荘開店記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月30日

☆葵の物語☆〜麻雀荘開店記C

 今日は夏奈がファンタジアに来る。

いよいよ、オーナーと葵と夏奈と3人での話し合いだ。

営業時間中だったけれど、今日もたぶんお客さんは誰もこない。

 オーナーと私は、この先どうするか2人で出来る範囲の話を色々と話ながら、夏奈を待った。

ガチャン。

約束の時間に少しだけ遅れた夏奈が息を切らして入ってきた。

『お久しぶりです。』

オーナーと軽く挨拶をかわす夏奈。

『高橋さんから話は聞いてるよ。座って。』

夏奈も着席して、いよいよ具体的な話が始まった。

 まず、オーナーは夏奈にも私にした質問と同じ質問をした。

『雀荘経営なんて、親御さんは大丈夫?仕事は?』

夏奈はまっすぐにオーナーをみて答えた。

『すべて大丈夫です。頑張ります!』

よしっこれで!新生ファンタジアの第1歩だねっ!
私はオーナーと夏奈とのやりとりを聞いて、昨日までの不安がどこかに消え去り、なんだか嬉しさが込み上げてきた(^-^)

そしていよいよ、具体的な話になる。

避けては通れないお金の事だ。

参考までに、まずオーナーが最初にここを買った時の値段をきいてみた。

ファンタジアは今、1階と2階のツーフロア。

でも、オーナーが買った当時は2階だけだった。
2階も当時から雀荘で、経営権ごと、〇百万で買い取ったと言った。

その後、ファンタジアは大繁盛!たまたま1階の床屋さんが出ていったので、空きテナントになり、下も借りたらしい。

って事は、私たちが両方買い取るとすると〇百万円×2??

高い!高すぎるっ(>_<)

思わず声に出し、言いそうになったけれど、寸前で飲み込む。

オーナーは私たちの顔色を見て慌てて言った。

『いや、でも、もともと辞めようと思っていたお店だからね。売って儲けようとは思っていないよ。あてがない訳じゃなかったけれど、果たして本当に売れたかどうかだって判らない。だから、お金なんていらないと言えばいらないし…。』

それを聞いて私たちも慌てた。

「そういう訳にはいきません!たとえば、誰も買い手がなかったとしても、オーナーには入るお金があるはずです。卓も売れるし、備品や家電だって多少のお金にはなるだろうし。それに…」

少し深呼吸して、続けて言った。

「あの、それからもうひとつ。私たち、そんなに半端な気持ちじゃないんです!やるからには必ず成功させます。こんな事、言いたくないけれど、言います。気に障ったらごめんなさい。あの、もしもですよ?成功したあとに、やっぱり僕の店だ!って言われるのも恐いんです。嫌なんです。だから、こーゆー事、お金の事はちゃんとしないと…。」

するとオーナーは

『そうだね。絶対に言いださないとも限らないね。僕も人間だからね。欲はあるよ。でも、お金もらっても、言うかもよ?「俺の店を返せ!」ってね。笑 でも、きちんと買えば、僕の突然の気の変わりにも、そんな事、お金払ったんだし、今更言われる筋合いはない!って君たちが突っぱねる事ができるって事だよね?それならば、それで君たちが安心なら、もちろん払ってもらうよ。』

と言った。

今思えばずいぶん失礼な事を言ったな…。
でも、不安なことは少しでも残しておきたくなかったの。ごめんなさい。

 そのあとも、私たちはお互いにいくつかの条件を話し合い、お互いの納得のうえ、無事お店を譲り受けることになった。

オーナーの好意で開店資金は見積もりよりもずっと安く済んだ(^-^)

難しい話を終えて

『開店はどうする?このまま、いつのまにか引き継いでいくの?』

とオーナー。

「いえ、リニューアルオープンという方向で行きます。少し、準備期間はお休みにします。心機一転でがんばります。」

私たちは言った。


『そっか!じゃあ、堅い話は終わり。3人で麻雀のお勉強でもしようか?ここもあと2週間だから今のうちにね。』オーナーが言う。

「うん。うん。これからは本走トップバッターだからね。役もちゃんと覚えなきゃ。」と私。

「私、麻雀負けたことないんです!」となぜか自信満々の夏奈;

その夏奈が、おぼつかない手つきで配牌をとり、必死で配牌に見入る;^_^

オーナーはとっくに理牌を終え、そんな夏奈を少し不安げに見る。

そんな2人を見て私は笑う。


初めて3人で卓を囲んだあの日。

私はきっと、ずっと忘れない…。


麻雀荘開店記Cに続く
posted by 葵&夏奈 at 00:00| 埼玉 ☔| 麻雀荘開店記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月26日

☆パラダイス☆

今日は麻雀荘開店記をちょっとお休みm(__)m

実はあれって、結構集中してないと書けないんですっ(>_<)

当時の事や気持ちを思い出して一気にバーッ!って。

ふたりで相談してこんなのどうかな?って軽い気持ちで書き始めた麻雀開店記。

それが、早く次をみたいー!なんて言っていただくこともあり、すごく嬉しいです(^-^)

葵も夏奈も、集中出来る時に少し書きためて置かないとね(^_-)☆


ところで今日のお題の『パラダイス』について。

最近、ドラマ『お水の花道』が再放送されているの。

お店に行く前に運が良ければ?少しだけ見れる。少しだけ見ちゃうとその先も気になるから、ここのところは録画して、家に帰ったら見ています♪

内容を簡単に説明すると、明菜というホステスが自分の働くお店“パラダイス”で起こる様々な問題を解決していくコメディータッチのドラマ。

明菜も他のホステス達も経営者もお客さんもみーんな“パラダイス”が大好き!

パラダイスを守るためならなんだってする!

そんなドラマ。

リアルタイムでも@度だけ見たのだけど、その時は馬鹿馬鹿しくて@回で見るのをやめた。

私たちのパラダイス!僕達とお客さまのパラダイス!
「ようこそ!クラブパラダイスへ!」
問題が解決されると、皆、笑顔で並んでこの決め台詞(;^_^A

なーにが、パラダイス大好き!よっ?くっさ〜いっ(笑)

そんな風に思ってた…。
なのにねっ、それがねっ、今見るとすっごく面白いの(^-^)
録画しているくらいだからねー。
あんなに馬鹿にしていたのに、感情移入も少し出来たりして…。そうとうハマってます(^o^;


ファンタジアが大好き!私たちのファンタジアを守りたい!頑張ろう!

私たちの思いとお水の花道がちょっとかぶってるからかな(;^_^A

そう思うと、私たちの麻雀荘開店記もそうとう“くさい”んだろうなぁー(笑)

まぁ、それでもいいかな(*^_^*)

「ようこそ!麻雀ファンタジアへ!!」

posted by 葵&夏奈 at 23:37| 埼玉 ☀| 麻雀荘開店記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月25日

☆葵の物語☆〜麻雀荘開店記B

翌日は少し憂欝だった。

お店をやろう!

って決めてはいたけれど、オーナーにどう切り出せばよいのか、切り出したらどんなリアクションをされるのか不安だった。
オーナーが辞めるといったお店。
でも本音は辞めたくないであろうお店。

それを私が売ってくださいというのも、少し気が引けた。

『一緒にたてなおしましょう!』

もしも私がそう言ったなら、資金面でも少しは楽になるし、オーナーはまだ続けるだろうなと思った。

だから、少しの同情もあった。

でも無理だよね。
ファンタジアは土台から建て直さないと、もう立ち上がれない。
たとえ今のオーナーに私が協力しようとも、現状とかわらない。
傷口を広げるだけ。

それに、一緒に何かをやるには絶対の信頼関係が必要!
お金のこともからんでくるからね。

やっぱり葵は、夏奈とじゃなきゃだめ。

ちゃんと言おう。
ちゃんと言わなきゃ。
そうしないとファンタジアがなくなっちゃう。

とにかくバイトにいかなきゃ。

このままいけば、残りA週間になるであろうファンタジアのアルバイトに私は向かった。

 その日は常連さんがひとり遊びに来た。
この日の従業員はオーナーと私だけ。もちろん卓はたたない。

それでも、仲良しの常連さんだったから、B人でお話をしたりして、その日の営業は終わった。

オーナーに話す時間なかったな…。

帰り際、どうしようかと思っていた私の気持ちを察したのか、オーナーが「食事にいこう」と誘ってくれた。

 少し茹ですぎのお蕎麦を食べながら、私は話を切り出した…。

「あの、ファンタジアを私にやらせてください!」

「え?」

「辞めてしまうなら、私がやります。経営権を私に売ってください。」

「…ひとりでやるの?」

「いえ。夏奈知ってますよね?前に何度かお店に遊びにきた、私の友達の。」

「ふたりで?」

「はい。ふたりでなら、必ずファンタジアを建て直せると思うんです。」

「大丈夫なの?夏奈ちゃんも、お金も、親御さんとかも色々…。」

「はい。夏奈とは昨日話し合いました。お金もふたりならなんとか…。お店は値段にもよりますが、必ず払います。親は…たぶん平気です!私、昨日も言ったけれど、ファンタジアが好きで、なくなったらさみしいの。だから…。」

しばらくの沈黙のあと、オーナーが口を開いた。
それは思わぬ言葉だった。

「ありがとう。」

えっ?お礼??

続けてオーナーは言った。
「僕にとっても、ファンタジアは大事な場所だよ。ずっとやって来たからね。たくさんの思い出がある。その場所がなくなるのはとても淋しいと思っていたんだ。売るにしても、全くの他人の手に渡るのも淋しい。高橋さんがやってくれたら嬉しいよ。遊びに行きやすいしね。」

私は泣きそうになった。あぁ。思い切って言ってよかった。夏奈とふたり、ファンタジアを守っていこう…。

そば屋を出て、お互いの車に乗りこむ時、

「あらためて、夏奈も一緒にお話に行きます!」

ドアを半分開けてオーナーに言った。


はやく夏奈に連絡したい!
私はエンジンをかけて、ムーブのアクセルをグイッと踏み込んだ。


葵の物語…Cへ続く
posted by 葵&夏奈 at 19:53| 埼玉 ☀| 麻雀荘開店記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月24日

☆夏奈の物語☆〜麻雀荘開店記@

「昔一緒にお店をやろうねっていってた夢、まだ覚えてる?」

突然の葵からの言葉。

少し離れた場所に暮らしていたけど、しょっちゅう会ってはいた。

突然の言葉に驚いたけど『もちろん!いつかは必ず食べ物屋さんやろうって話でしょ?』と私。

『うーん食べ物屋ではないのだけど、麻雀店をやらないかな…って』

え?うそでしょ?
あのぉー麻雀店の経営ってヤ○ザとか恐い人とのお付き合いあったりするんじゃ…?

 何度か葵のバイトするお店に遊びに行ったことがあったので、お客様は学生や会社員ばかりでお店のお客様で怖い人がいないことは知っていた。

が、当時ドシロウトの私は経営となると多少のお付き合いがあるのでは…??と素朴な疑問?をぶつけてみた。

葵はそんなのないみたいだよって笑ってた(笑)
前オーナーも大学を出てすぐにファンタジアをはじめたらしい♪

それなら!ってあまり深く考えずに即答したの。

今思えば、麻雀のルールもよくしらなかったくせに即答って…やるなあ私(;^_^A

でもね、それくらい葵ちゃんを信頼していたし、役にたちたかったし、なによりおもしろそう!と思ったんだ(^-^)

 当時退院明けの葵ちゃんが、新聞の折込広告を見てアルバイトをはじめたのが、私達が経営する前のファンタジアでした(^-^)

時が経って、お客様が全く来ない日々が続き、前オーナーからお店をたたむと報告を受けたとき、葵ちゃんは辞めるくらいなら、私がやろうかな…。
でも一人じゃいくらなんでも無理…。

と言う訳で夏奈に相談がきたのでした!

 当時の夏奈は、麻雀とは無縁の世界にいました。

都内で一人暮らしを始めたばかりで、それはそれで楽しかったから、葵の言葉に速答したものの、迷いはありました。

でも今の仕事、自分に向いていないかもな…なんて悩んでいた時でもあったの( -_-)

余り蓄えもなかったし…。
レースの契約もあったし…。
大丈夫かな…。

でも、結局、大好きな葵とお店をやる♪という誘惑は何にもかなわず、大好きな埼玉に帰って来ちゃった(笑)

 絶対にはずせない仕事は主に週末が多いの。しばらく掛け持ちになっちゃうな…。
それでもいい?

と、待ち合わせたファミレスで私は葵に話した。(当時は麻雀店経営に専念するつもりでいたの。最近また新しい事務所に入ったのだけど、長くなりそうなのでまた今度ね)

『いいよ。日曜日はお店お休みにすればいいしね。』

今思えば、安易だよね。(^o^;

こうして、よく考えもせずに葵と2人のファンタジアがスタートするのでした(^-^)

夏奈の物語。Aへ続く

posted by 葵&夏奈 at 17:44| 埼玉 ☔| 麻雀荘開店記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月23日

☆葵の物語☆〜麻雀荘開店記A

夏奈との約束、それは「いつか一緒に何かお店をやろうね!」

月日がたって、しばらく忘れていた約束。
今思い出したよ!

職種はちょっと違うけれど、いまこそ、その時じゃないかな?

夏奈なら、力を貸してくれるはず!夏奈となら、ファンタジアをどうにか建て直せると思う。

理由はともあれ、なんか、そんな気がする!

深いことは考えずに、気が付いたらベッドを飛び出して夏奈に電話していた…。

少し驚いた様子だったけれど、夏奈の返事は良いものだった(^-^)

すぐに、これから時間ある??と、
夏奈に会うことにした♪

もう深夜だったと思う。けれど、夏奈は出てきてくれて、約束のファミレスで私は詳しい話を夏奈に話した。

当時から夏奈は、レースやモデルの仕事をしていたから、色々な葛藤があったと思うの。

それでも『すでに契約している仕事は無理だけど、他の仕事はセーブ出来るから、一緒に頑張ろう!!』

夏奈が言ってくれた言葉は力強くて、頼もしかった(^-^)

そーいえば『わたし麻雀も強いから!』とも言ってたな。
その言葉だけにはあとになって、失望させられるのだけど…(笑)

なにはともあれ、意志は固まった。

私の貯金と夏奈の貯金をあわせてみる。半年で、黒字にさせれば、どうにかなりそう☆

あとはオーナー次第。
まだ、何も話していない。まさか私たちが、お店の経営を引き継がせてくれないか…。
そんな事いうなんて、思ってもないだろうな。
ひょっとすると断られるかも知れない。

喜ぶかな。
嫌がるかな。

色々不安はあったけれどA人の間にもう迷いはなかった。

窓の外ではサラリーマン達が慌ただしく駅に向い始め、目の前のコーヒーのおかわりが10杯目になろうかとする朝、私たちは別れた…。

葵の物語…Bへ続く

posted by 葵&夏奈 at 18:34| 埼玉 ☔| 麻雀荘開店記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月22日

☆葵の物語☆〜麻雀荘開店記@

「高橋さんには悪いけど、この店、今月一杯でたたもうと思うんだ。」

 当時、私は体を壊してしばらく入院していた(;_;)
病み上がりの私が社会復帰の手始めにと、やっと見つけた、楽ちんで、時給もそれなりで、楽しくって、探していた条件にぴったり♪
そんなアルバイト☆

そう!ここはファンタジアという名のギャル雀☆!

『ギャル雀』そんな言葉が定着するずっと前から〈女の子がいる麻雀荘〉として、ここは随分と流行っていたみたい♪

でも、私が入った時にはすでに少し勢いは衰えていた。

あちこちにギャル雀というものが出来て、普通になっちゃったからかな。

友達も出来て、すっかりお店に愛着♪も湧いてきた頃には、アルバイトの私にもよくわかるほど、だんだんとお客さんが少なくなっていき、従業員も減っていった。

就職先が見つかるまでここにいようと思ったのにな(>_<)それなのに「店をたたむ」ってオーナーの言葉。

困ったな。でも…。

「わかりました。私なら大丈夫です。でもここはどうするんですか?誰かに売るんですか?」

と質問。

オーナー「買い手は決まってないよ。今月って言ってもあとA週間。ゆっくり探す時間もないね。でも、来月の家賃を払うのも正直キツイんだよ。卓はすぐ売れるだろうけど…。とにかく、やめると決めたなら@日でも早く、廃業届けを出して、不動産やさんに電話しなくちゃね。」

とオーナーは自分を納得させるように言って、不動産やさんに電話をすべく席をたった。そんなオーナーに私は咄嗟に言った。

「あの!あと少し待ってもらえませんか?正直、私も今すぐに行くところなんてありません。全然大丈夫なんかじゃないの!!あと@日でいいから、考え直してください(>_<)あの、私ファンタジアが好きなんです。」

自分で言っている言葉なのに、訳がわからなくなるほど一気にまくしたてた。

それを聞いたオーナーは笑って
「そうだね。夜になっちゃったし明日にしよう。」
と言ってくれた(;_;)

たぶんオーナーにも葛藤があったのだと思うの。やめたくないって。

だから、ギリギリまで電話も出来なかったし、私の言葉でその日もやめる事が出来なかったんだろうな…。

その夜、自宅に帰って色々考えた。

私、なんて事いっちゃったんだろう…。ファンタジアはもう、誰がどう見てもやっていけない。

お客さんが1人もこない日だってある。
来てくれたって卓もたたない…。

『考え直して』なんて酷な事言っちゃったな。

ファンタジアが好きで無くなって淋しくなるのはオーナーだって同じ。
私、なんて無責任な発言したのだろう…。
やめるなら、1日でも早いほうがオーナーのためでもあるのにな。

長く引っ張る程、経費もかかるし、売り手だって早く決めないとだし……(T_T)

ん?売り手?

辞めたくないなら、大切な場所なら、私が買っちゃうなんてどう?

我ながらすごい事をひらめいた気がした!

貯金通帳を引っ張りだして、ハワイに行くために貯めていた小銭を掻き集めてみた!

でも…当然無力( -_-)

こんなんじゃ、お店を買い取る以前に、経費だけで何ヵ月かしか持たないなー。
急に黒字になんてなる訳ないし…。

あきらめてベットに仰向けになった時、私は夏奈との遠い約束を思い出した!!

葵の物語。Aへ続く…。


posted by 葵&夏奈 at 23:28| 埼玉 ☁| 麻雀荘開店記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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